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147 兄トゥンプオルンクルの神の毛氈(サンプッの男と財産の横取りを企む姉)

あらすじ:奥田統己

 姉さんは食事を作ると上等の器に入れてまずその寝床に運び、中の人に食べさせた。私は誰が中にいてこうして敬われているのだろうと思っていた。

 ある日、姉さんは起き上がると家の中を掃除して、「トゥンプオルンクルよ、私の話す神の話を聞いてください」と言い、寝床から上座まで上等の布をしいた。すると寝床の中から神のような立派な人が出て来て上座に膝をついて座った。姉さんは先祖の話をした。私たちの両親が死んでから姉は私たちを育てているのだ。話を聞き終わると兄はまた寝床の中に戻った。

 そしてまた姉は家を出たきり二、三日帰ってこないようになり、私はいったいどんな遠いところまで出かけているのだろうと思っていた。姉は帰ってくると兄と私にも食事をさせてから、考え事をしているようすだった。

 やがて、また姉が家を出たきり二、三日帰ってこない晩、寝床の中で人の気配がすると思うと兄が静かに出て来て私の寝床にやって来た。そして私に、「弟よ、起きなさい。姉さんは、私たちを育てていては夫を迎えることができないと思い、私たちを殺してサンプッの男を夫に迎えるつもりでそこに通っているのだ。」と言った。



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