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48.火の女神の嫉妬

あらすじ:小林美紀

 私はカムイの夫と結婚して一緒に暮していました。どうしてだか、夫は新しい妻を迎え、彼女は新しい首飾りや耳飾を身につけ、夫はその妻をとても可愛がっていました。私はそのことを腹立たしく思っていました。

 夫は酒を作ってカムイ達を招き、酒宴を開くことにしました。そのときに、新しい妻は新しい道具を持ち、男性の間をお酌して回りました。古い妻である私は古い道具を持ち、女性達にお酌しました。

 宴会も中盤になったころ、夫は「我が妻達よ、さあケンカしてみなさい。強い方を交易に連れて行くよ」と酔って言ったのでした。私が腹が立ったので、道具を投げ捨てると、新しい妻の髪の毛を掴み、めちゃくちゃにし、夫の方に押しやりました。そして、怒ったまま家に戻り寝たのですが、何日かすると、夫がどうにかして新しい妻を治し、一緒に交易に行ったという話を耳にしました。

 私は本当に頭にきて飛び起き、ずっと着ていた着物を脱ぎ、海の方に追いかけていきました。日が暮れると、海のそばで寝ました。

 裸でいたので、人間の少女がやって来て、「かわいそうに。どうしてそのようにいるのかわからないけれど、女神よ、着物を置いていくから着て下さい」と言いながら、私に跳びかかり、捕まえました。そこで、少女を殺し、また浜の方を通り、泣きながら進んでいくと、人間の女性たちが私を見て「かわいそうに。あなたはカムイですね。着物を置いていくから着て行ってください」と言いました。私はまた殺して進んでいき、何日も裸でいました。

 そうこうしている間、私の憎らしい夫は小さな仮小屋を作り、そこに新しい妻と一緒にいたのでした。私は物凄く腹が立ったので、その女の髪の毛を掴み、夫も殺しました。そして、帰る途中からずっと「かわいそうに人間の女性を殺してしまった。私は火の女神であるのに、悪い気を起こしてこんなことをしてしまった」と後悔し、その後ずっと悔やんで暮しました。

 夫と新しい妻はどうにかして生き返って、その後子どもがたくさん出来たようでしたが、私は行き来をせずにいました。夫も私のところにやって来ませんでした。「これからの者達よ、決して悪い気を起こしたとしても人を殺すのではないよ」と言いながら暮し、この世を去りました。と火の女神が語りました。



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