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116. 雷の神が人間の村を訪れる話

話 者:川上まつ子
資料番号:34718
収録日:1986年9月30日
「私」:雷の神
サケヘ:リットゥンナ
翻 訳:安田千夏
サンプル音声

<あらすじ>

 人間の国が見てみたいので、沙流川を上流に向かって遡って、ゆりかごに乗って飛んでいきました。大きな村があって、その村の上で休んで上端から下端を見渡すと、旦那さんたちが釣りをしている様子が見えました。肉の干し竿や魚の干し竿に肉がたくさんぶら下がっていることに感心し、さて帰ろうと思ったところ、ひとりの娘がガマの束を持って、それを水に浸して天に向かって振りまきました。「神様というものは仕事もしないで何をしているんだ」というので腹が立ちました。またひとりの男が、刃物を研いだ水を天に振りまいて「神は刃物研ぎもしないで、仕事もしないで何をしているんだ。こちらは神が通る度にかしこまっているのだ」というのでさらにぶちキレて、私の乗っているゆりかごの端を叩いて、ゆりかごの紐をきつくしめました。するとあくの虹、燠の虹が現れて、その村の上端から下端まですっかり燃やし尽くしてしまいました。

 村長は太刀を持って祭壇のところに来てこういいました。「尊い神よ、私は神が通られるときには必ずかしこまっておりました。どうか私を助けてください」でもわけもわからず暴れ回る気性の私であったので、その村長も一緒にみんな燃やし尽くしてしまい、後でひどく後悔しました。



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