アイヌ語アーカイブス 祖父母の物語を子どもたちへ しらおいポロトコタン アイヌ民族博物館
トップにもどる
デジタル絵本 アイヌについて アイヌの物語 アーカイブス 語りべ スタッフ
アーカイブス
102. ポロシの神に叱られた雷神の話

話 者:川上まつ子
資料番号:34704
収録日:1987年11月10日
「私」:雷神
登場人物:雷神、ポロシの神、オキクミ、サマユンク、サマユンクの村の二人の女
翻 訳:遠藤志保
サンプル音声

<あらすじ>

 わたしは、ポロシのカムイを訪問するために、シンタに乗って出かけました。

 オキクミの村では「重いカムイがいらしたぞ。恐れ慎め」と命令すると、村人は聞き分け良く、恐れ慎みますが、タンネサルのサマユンクの村では「恐れ慎め」と言っても、二人の女は言うことを聞きません。わたしは腹を立て、村中を燃やしました。腹を立てたまま上流へ行くと、山も大木も粉々になります。

 水源につくと、ポロシのカムイは、刀を高々と掲げながら、「わたしの山を砕きながら来るとは、腹立たしい。いつまでも荒ぶるつもりなら、互いに刀で決着をつけましょう」とわたしを罵倒します。わたしはひどく体裁が悪く、何回も陳謝しました。

 「わかったなら、ゆっくり喋りましょう」と言われ、ひどく恐縮してお邪魔しました。カムイはお喋りが好きで、わたしは聞いてばかりいました。

 帰るときに、「また遊びに来てもよいですか?」と尋ねますと、「構いませんが、静かに来てください。今回のようにわたしの山を荒らすなら、遠慮したいです」と言ってくれました。

 帰る途中の河原で、タンネサルの二人の女が丸裸で這い這いしていたので、それぞれドロノキとカシワの葉を尻にくっつけてやってから、家に帰りました。

 わたしのように乱暴にしたら、決まりの悪い思いをすることになります。こうして、わたしの恥ずかしかった話をするから、聞いて参考にして、カムイの仲間入りをするときには注意して粗相をしないようにしなさいと、子供たちに言い残しながら、年とったものがわたしなのです、と雷神が物語りました。



このホームページは、子どもゆめ基金(独立行政法人青少年教育振興機構)の助成金の交付を受けて作成したものです。このページにあるすべての文や絵、写真、音声には著作権があります。断りなく使うことはできません。Copyright(C) The Ainu Museum, All rights reserved.