ヘッダーメニューここまで

ここからメインメニュー

  • 自然図鑑
  • アイヌ語辞典
  • アイヌの伝承
  • 物語や歌
  • 絵本と朗読
  • 語り部
  • スタッフ

メインメニューここまで

サイト内共通メニューここまで

ここから本文です。

物語や歌

C215. まぼろしを見た女

あらすじ

 

 私は石狩川すじで、たったひとりで暮らしている娘でした。少し大きくなると山へ行き、シナノキの皮をはいで持って帰り、糸にしてから背負って和人の町へ行き、食べ物と交換して暮らしていました。

 ある時一晩山に泊まる予定で出かけて行くと、山に立ち姿のいい木があったので、その木に私の小さい鍋や食べ物をぶらさげてシナノキの皮はぎの作業をしていました。しばらくしてその木の方を見ると、カラスが群がって私の荷物を落とし、食べ物を散らかしている様子が見えました。私が大きな声を出してもカラスたちは逃げる様子もありません。私は泣きながら、どうやって夜を過ごそうと思いながら木の方に行きました。すると私の食べ物は無事で、何も散らかされてはいませんでした。まぼろしを見たのだと思い、その場にいるのは何だか恐かったので、近くの倒木に移動して、日が暮れてから食事をして皮はぎをしていました。ふと、まぼろしを見たあたりに目をやると、青い目のような光が見えました。クマだと思ったので、焚いている火の上にシナノキの皮を投げて火を消し、私の着物を倒木に被せてから逃げ出しました。

石狩川を下って走って行き、和人の町で危急の叫び声をあげると、殿様が「どうしたのだ」と言ってくれました。わけを話すと、日の出の頃に家来たちが鉄砲を持って私と一緒に家まで来てくれました。するとクマは私のにおいを追って来たのか、家の中はすっかり荒らされてしまっていました。泣いていると、殿様が「これからは和人の町で暮らしなさい。もう山へ行ったり、糸を作る仕事をしなくていいよ」と言ってくれました。
 それからは和人の殿様の家で暮らし、きれいな着物を着せてもらって暮らしました。そして和人の旦那さんと結婚して子供ができました。子供たちには、自分はアイヌなのだから決していばることなく、和人と仲良く暮らしなさいと言い残して死んで行きますと、ひとりの女性が物語りました。

 

本文ここまで

ページの先頭へ戻る

ここからフッターメニュー