ヘッダーメニューここまで

ここからメインメニュー

  • 自然図鑑
  • アイヌ語辞典
  • アイヌの伝承
  • 物語や歌
  • 絵本と朗読
  • 語り部
  • スタッフ

メインメニューここまで

サイト内共通メニューここまで

ここから本文です。

物語や歌

C088. 「パタッ」と夜ごと人の名を呼ぶ声がする村

あらすじ


 私は本当の長者でした。狩りをして暮らし、妻も働き者で何不自由ない暮らしをしていました。私の村にはパタッという名の長者がいました。ある時から夜になると、村の向こうから「パターッ、パターッ」と呼ぶ声がして、犬も吠えます。それが夜ごと夜通し続くので、人々は恐がり、暗くなってから出歩く者はいなくなりました。夜眠れない者もいるというのを聞いて、「誰も行ったこともないまま恐れているというなら私が行ってみようか」と思いながら暮らしていました。そしてある晩、食事をしてから私は行ってみることにしました。隠れながら声のする方に行くと、大きな木のてっぺんから声がしているのでした。そこで弓矢を取り出して、その声の主を射ると落ちて来ました。見ると人間なのでした。「一体何のためにこんなことをするのだ」と聞くと、その者はもがきながらこう言いました。「パタッという長者は、ひとりだけものに恵まれすぎているので、私は腹が立ち、パタッがいなくなればいいと思ったのでやったのだ」そう言って死んでしまいました。村人たちが集まって来て驚き、「こんなことをする者は死んでしまってもいい」と言い、私はパタッから感謝をされました。
 それからはあの声もしなくなり、パタッとは親交を持ちつつお互いに子供が生まれました。今まで通り狩りに行けば獲物に恵まれ、何も恐れるものもなく暮らしましたと、ひとりの男が物語りました。

 

本文ここまで

ページの先頭へ戻る

ここからフッターメニュー