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アイヌの歴史と文化アイヌの歴史と文化(概説)

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衣服


 アイヌの衣服には、そのまま外の社会から移入したもの(外来衣)と、自らが製作したもの(自製衣)とがあります。

 自製衣は主として次の3種類に分けられます。

1.動物を素材とした衣服

  • 獣皮衣…クマ、シカ、キツネ、イヌ、アザラシなどの皮。
  • 鳥羽衣…カモ、エトピリカなどの羽毛のついた皮。
  • 魚皮衣…サケ、マスなどのなめし皮。

2.植物の内皮を素材とした衣服

  • 樹皮衣…オヒョウやシナノキなどの内皮繊維で織られた衣服が知られています。アイヌ語ではアットゥといいますが、「アツシ織」と日本語風に呼ばれることもあります。
  • 草皮衣…イラクサの繊維で織られた衣服で、色が白く、レタペ(白いもの)と呼ばれます。

 このような衣服は、日常の労働着として着用されたばかりでなく、切伏や刺しゅうなどの見事な文様が施されたものは、晴れ着として用いられました。現在でも、伝統的な儀式の際の晴れ着として受け継がれています。

3.外来の布を素材とした衣服

 主として木綿を素材とした衣服です。柔らかな木綿をふんだんに利用できる時代になると、各地で独特の美しい文様が発達しました。地方によって名称もさまざまです。

 たとえばルウンペという衣服は、木綿の着物地の上にさまざまな色の細い切伏布をおき、その上に細かな刺しゅうをほどこしたものです。噴火湾沿岸および白老地方に伝わっています。

 

 

樹皮衣

アットゥ(樹皮衣)

草皮衣

レタラペ(草皮衣)

カパラミ(木綿衣の一種)

装身具

■男性

 重要な儀式のときには、男性はサパウンペと呼ばれる冠をつけました。ブドウヅルなどの皮を編んで本体を作り、そこにイナウルと呼ばれる削りかけをつけ、さらにクマの彫刻や鳥の頭蓋骨などで装飾したものです。

 そして、儀礼用の刀であるエムを、専用の刀帯に通して身につけます。刀の鞘には、さまざまな彫刻が施されています。刀身を鞘から抜くのは、悪魔祓いなどの特別な儀礼のときだけだといわれます。

 普段、仕事をする時には、手甲や脚絆をつけることが多かったようです。

 

盛装した男性

■女性

 女性も儀式のときには、鉢巻きをしめ首飾りや耳飾りをつけて正装します。

 現在は、女性も刺しゅうが施された鉢巻きをしめますが、かつては、刺しゅう入りのものは男性が用いたといわれます。

 タマサイと呼ばれる首飾りは、中国大陸や和人社会から入手したガラス玉で作られています。黒と青の玉が特に好まれたといいます。金属の飾り板をつけたものもあります。

 レクトゥンペというチョーカーのような首飾りもあります。細長い帯状の布に、金属製の飾り板やガラス玉などの装飾が施されたものが多くみられます。

 耳飾りはニンカリといいます。金属製の環状ピアスで、男性もつけていました。

 テクンカニという、金属製の腕輪をすることもありました。

盛装した女性

マタンプシ(鉢巻き)

レクトゥンペ(首飾り)

タマサイ(首飾り)

ニンカリ(耳飾り)

 

北海道白老郡白老町若草町2丁目3番4号 一般財団法人アイヌ民族博物館

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