V-13.毛皮をたたむ
こうして、皮剥ぎと胴体・足の解体が終わる。この作業は長時間に渡り、終了時にはもう日が暮れてきている。次に急いで毛皮をたたむ。左右からも皮の端をつかんで引っ張りいっぱいに広げる。表面についている血を拭き取る。血は丸めたイナウルで拭く。
次に皮全体をたたむ。たたむ順序も決められており、日川翁の指導でこれを行なう。足は必ず前足から、それも左足から先にたたんでいかなければならない。まず、左前足を胴体の皮の端の線に合わせて内側に折る。次に右前足を同じように折る。するとまん中で右足の先が左のそれの上に重なり合うようになる。後ろ足も同様にして折る。こうすると、頭部を除けば皮はほぼ長方形状になる。
そうなった状態から、さらに左右をもう一回まん中で接し合わせるように縦に折る。その次に下の方を起こして半分になるように横に折る。さらにもう一回下の方を折って半分に折る。最後に、頭の皮を起こしてきちんとたたまれた胴体の毛皮の上に載せる。
こうして毛皮をたたむことを、日川翁はルシアカラカラ(rus a=karkar・毛皮を飾る、整える)といっている。
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本書および翌1990年に実施されたイヨマンテの実施報告書は、復刻合本として再刊されており、通信販売も可能です。
伝承事業報告書2〈イヨマンテ-日川善次郎翁の伝承による-〉
- 2002.11.30発行
- B5版294ページ
- 定価 2,625円
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