アイヌ民族博物館
 
 

トップアイヌ文化入門 イヨマンテV.本祭り >V-4.ヌサとそこにまつる神々

  巻頭
I
イオマンテの準備

II
酒漉し

III
家に祀る神の着物替え

IV
前夜祭

V
本祭り

1
火の神への祈り

2
対訳

3
神窓から木幣を出しヌサに立てる

4
ヌサとそこに祀る神々

5
ヌサの飾り

6
仔熊を遊ばせる

7
肉体と魂の遊離

8
熊の前での祈り

9
対訳

10
団子撒き

11
天に花矢を射る

12
熊の解体(イリ)

13
毛皮をたたむ

14
神窓から家の中に招き入れる

15
神を迎えての祈り

16
対訳

17
頭部の解体と化粧・飾りつけ

18
化粧・飾りつけられた神を安置しての祈り

19
対訳

20
対訳

21
饗宴と男たちの作業

22
飾られた熊神の送り

VI
祖霊祭

VII

終わりに
  奥付
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V-4.ヌサとそこにまつる神々

 日頃、当財団ではポロチセのポロヌサに12神、ポンヌサに1神を祀っている。このうちポロヌサのワッカウカムイ(wakka us kamuy・水の神)、コタンコカムイ(kotan kor kamuy・コタンを司る神)、シカムイ(sir kor kamuy・大地を司る神)の3神にはキケパセイナウを立て、他はキケチノイェイナウを立てる。今回のイヨマンテではこれらに加え、アトゥイコカムイ(atuy kor kamuy・海を司る神)も日川翁の指導でポロヌサの中に立てた。白老は海がすぐそばにあり、ここの人々は昔から海の民であったため、イヨマンテに際しても、必ずこの神を祀らなければならないという日川翁の意見があった。そのため、当初アトゥイコカムイに対しては海辺の河口付近にキケチノイェイナウを立てる予定だったが、現在のポロトコタンはすでに浜から相当はなれたところに位置していることもあって、最終的にはこの神を今回に限りヌサの中に祀ることにしたのである。
 ヌサに祀られた神とそのイナウは次の通りである。なお※はキケパセイナウ、その他はキケチノイェイナウである。


<ポンヌサ>

  • ヌサコカムイ(nusa kor kamuy・ヌサを司る神、穀物の神とされる)

<ポロヌサ> ヌサの北側から順に

  • カムイ(sir kor kamuy・大地を司る神)※
  • ハシナウウッカムイ(has inaw uk kamuy・ハシナウを受け取る神すなわち狩猟の神)
  • クッタルヌプリコカムイ(kuttar us nupuri kor kamuy・クッタルシ山の神)
  • メトッウカムイ(metot us kamuy・山奥にいる神すなわち熊の大王神)
  • ペテトクンカムイ(pet etok un kamuy・川の源にいる神すなわち水源の神
  • ケマコネカムイ(kema kosne kamuy・キツネの神)
  • トーコカムイ(to kor kamuy・沼を司る神) ※
  • ワッカウカムイ(wakka us kamuy・水の神) ※
  • トマリコカムイ(tomari kor kamuy・舟付き場を司る神)
  • チワカムイ(ciw as kor kamuy・川口を司る神)
  • マサラコカムイ(masar kor kamuy・海岸を司る神)
  • アトゥイコカムイ(atuy kor kamuy・海を司る神)
  • コタンコカムイ(kotan kor kamuy・コタンを司る神)


 以上のうち、当財団では通常コタンコカムイに対してキケパセイナウを立てている。しかし、今回は日川翁の希望でコタンコカムイには日川翁自ら製作したチカイナウ(キケチノイェイナウの上部に二箇所短い削りかけ=ラを施したイナウ)を立てた。

本書および翌1990年に実施されたイヨマンテの実施報告書は、復刻合本として再刊されており、通信販売も可能です。

伝承事業報告書2〈イヨマンテ-日川善次郎翁の伝承による-〉

  • 2002.11.30発行
  • B5版294ページ
  • 定価 2,625円

 

 


北海道白老郡白老町若草町2丁目3番4号 一般財団法人アイヌ民族博物館

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