III-2.火の神への祈り(カムイノミ)
それが終了した後、シソ(siso・左座)に座った日川翁がトゥキに酒(清酒を使用)を注いでもらい、それを火の神に数滴捧げた上で祈りを行なう。その間、この家のチセコロクル(cise kor kur・家を司る人)である財団の浜専務理事がハラキソ(harkiso 右座、日川翁の向いの座)に座って、同じくトゥキに入った酒をこれらの3神とチェホロカケプに捧げる。
日川翁のこの祈りの大意は次のとおりである。「いく度も火の神にお願いします。白老の方々が作った守り神がおいでですが、これに新しい着物を差し上げます。育ての神の着られるものですから・・・・・・、この家、この人々をようく見守って下さい。明日からあさってまで大勢のウタリ、和人がこの家の神に見守られ、神の懐の中に参りますが、よくよくみんな見守って、無事に儀式が終えるよう、神々同士ようく相談して守って下さい・・・・・・。」(詳細はIII-3を参照)という内容である。このように祈っている間に浜専務理事は新しい着物が着せられた3神とチェホロカケプを持ち、本来安置されている場所に行ってそこに収める。収め終えたら、トゥキとパスイを持ってその神に再び酒を捧げる。こうして、家に祀る神々の着物の着せ替えの儀式が終了したのである。
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| 49 着物替えした神を安置しての祈り |
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| 50 着物替えした神を祀って酒を捧げる |
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本書および翌1990年に実施されたイヨマンテの実施報告書は、復刻合本として再刊されており、通信販売も可能です。
伝承事業報告書2〈イヨマンテ-日川善次郎翁の伝承による-〉
- 2002.11.30発行
- B5版294ページ
- 定価 2,625円
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